色々な十字架 kikato創世記 第五章 †理想郷†

色々な十字架 kikato創世記 第五章 †理想郷†

色々な十字架 kikato創世記 第五章 †理想郷†

2021年6月7日

6/2に色々な十字架の新曲「凍らしたヨーグルト」が配信開始されました。

†各配信サイトへの旅の扉(リンクのこと)はこちら†
https://big-up.style/0P8GfLQbXz

†これまでの物語はこちら†
色々な十字架 kikato創世記 第一章 †さなぎ†
色々な十字架 kikato創世記 第二章 †めざめのうたげ†
色々な十字架 kikato創世記 第三章 †re-born†
色々な十字架 kikato創世記 第四章 †時間軸上のアリア†

††††††††††††††††††††

色々な十字架 kikato創世記 第五章 †理想郷†

「凍らしたヨーグルト」の原曲「From The Frozen Sky」にtinkが歌詞をつけた。
今までで一番迷惑な主人公だ。こんな人物とは絶対に関わりたくない。
原曲の歌詞と同じ単語や語感を使って書かれていて、愛と気合を感じた。

From The Frozen Skyは高校生の頃に作った曲だから、長くて構成も最適じゃない感じするし、和音もごちゃごちゃした部分があった。
なので直そうと思って少し作業してみたけど、作業するたびつまらなくなった。

ビジュアル系の始祖のひとつであるXは、つまらない常識をぶっ壊そう、ものすごい熱量で世界を変えよう、みたいなバンド。
ビジュアル系に最適解は似合わない。

ギターの録音した時は面白かった。
当時と同じ、父親のおさがりのアイバニーズのスティーブルカサーモデルで弾くアルペジオは、当時と同じ音がした。
当時めちゃめちゃ練習してたからか、すんなり思い出して弾けた。

アレンジがひととおり終わってmisujiにベースを入れてもらった。
misujiは実はビジュアル系を全く通ってないのに、的確すぎる…
一気に曲が走り出した感じがした。

tinkのボーカルはさすが。毎回上手くなってるし、微妙に他にない声質。

ボーカル録音が終わって、tinkがタイトルに悩んでるんですよね〜って言い出した。
たしか「郷土資料館」みたいな仮タイトルだった気がする。
色々言ってみてもなかなか決まらず、原曲のフローズンを使って考えるタイムになった。
フローズン…といえばヨーグルト…凍らせたヨーグルトって良くないすか?
みたいな流れで決まっていき、しばらくして、凍らせたじゃなくて「凍らしたヨーグルト」にすることになった。
tinkは良いのが出るまで諦めないところも含め、凄い言語感覚。

tacatoは絵の個展で忙しいみたいで、MV撮影にギター録音が間に合うかちょっと微妙かもしれないらしかった。
MVどう作るかとか色んな確認に必要なので、とりあえずtacatoに弾いてもらう部分を仮に自分で弾いて録音しておいた。
録音してしまうと、これはこれでもういいんじゃねってなるよね。
数週間経って仮ギターにもだいぶ聴き慣れた頃、tacatoからギターのデータが送られてきた。
素晴らしい…これが色々な十字架…
やっぱり全部自分で弾かず、tacatoに弾いてもらって良かった。

僕はビートルズが心の師匠だから、明確に必要じゃなければ7thとかテンションコード(おしゃれな和音のことだよ)を使わないんだけど、tacatoは平気でちょこちょこ入れてくる。
濁りこそJ-Rockってところもあるよね。
作って21年経ったこの曲が新しい顔を見せる。

色々な十字架はいいバンドだと思う。
バンドはなかなか上手くいかない。
人がたくさん集まると色んな意見がある。
同じような意見ばかりだとつまらないし、意見が違いすぎたらまとまらない。

同じ方向を向いてるんだけどそれぞれ違う個性が光ってる。
自分一人では思いつかなかった!みんながいて何倍も良くなった!と心から思える。
誰かが無理しなくてもなんか普通にそんな状態になる。
しかもみんなの実力がしっかりある。宣伝、スケジュール、お金の管理とかもある程度自分たちでする。
それがリスナーを惹きつけるいいバンドの一つの形。
今まで生きてきて、そんなバンドを組めたことは無かった。
(ひらくドアは、自分が下手だった以外は満たしてたね)
今のところ、色々な十字架はそんな夢見てたいいバンドだと思う。

最終章 †endless loop† へ続く


お問い合わせはお気軽に!

メールフォームはこちら